2018年11月01日
すずきクリニック健康倶楽部 平成30年秋季号
11月1日ですずきクリニックは開設以来２５周年を迎えます。25 年というと長いようですが、あっという間の年月でした。60 歳で初めて拝見した患者さんも今では85 歳の高齢者になったということです。1993 年 11 月 1日の開業日に初診で来院していただいた方で、今でも定期的に通院されている患者さんはお二人おいでになります。お年を召しても元気に通院していただき、うれしい限りです。
開業以来大きく変化したことは三つ挙げてみますと、その一つは保険制度の度重なる変更です。中でも２０００年に導入された介護保険制度です。二つ目はクリニック内の設備の大きな変化です。三つ目は診療所と病院との病診連携が緊密に取られるようになったことです。先ずは介護保険制度について考えてみましょう。
この２５年間で日本人の平均寿命が延び、今では女性は 87.26 歳、男性も 81.09 歳まで延びてきました。この原因としてはがん治療の進歩、脳・心臓疾患の救命の治療の進歩が考えられます。
長寿社会が早晩来ることは早くから想定されており、政府は 1960 年代から老人福祉、老人医療に対する政策を色々と制定していますが、この政策が追い付かない速さで高齢化が進んできました。そんな中で介護保険法を制定し 2000 年から施行されるようになりました。今までは医療保険だけであったものが、医療と介護の二本立てとなりました。介護保険では保険を利用できる 65 歳以上の方を一号保険者としていますが、この対象人数は2000 年の 2165 万人から 2018 年には 3492 万人で 1.6倍になり、利用者は 644 万人で 2000 年の 3 倍に増加しています。この様に介護保険制度の利用が進み、こちらも財政が苦しくなり介護保険料の負担増は皆さんも感じていることと思います。
施行後 18 年たった今でも、この制度の利用法などが十分に理解できない方も多くいることと思います。介護保険を利用するには、まずは高齢者あんしんセンター（地域包括センター）で要介護認定の申請をします。その後、調査員による面接調査を受け、かかりつけ医に医師意見書を書いてもらいます。この２つの書類をもとに介護保険認定審査会がそれぞれの方の介護度の認定をします。介護度に応じて利用できるサービスが決められます。入院中でも申請することは可能です。退院後すぐに介護保険を利用したい場合には、家族やケアマネージャーを通じて手続きを行いましょう。
二番目のすずきクリニックの変遷を見てみますと、色々な変化がありました。開業当時は自院でお薬をお出ししていましたが、4 年目からは院外処方箋をお出しして調剤薬局からお薬をもらうようにしました。このことにより数の少ない院内処方から飛躍的に沢山の種類の薬を処方することが可能になりました。そして現在の地に移転したのは2002年ですから既に16年になります。（以前はオリジン弁当のあるビルの 1，2 階で診療していました。）その 4 年後には電子カルテを導入しました。このことによりテレビモニターにカルテが直接写るため患者さんとカルテを共有することが少しは可能性がとなりました。さらに 5 年前に CT を購入しました。CT は高額な機械であり採算上はマイナスです。患者さんのプラスを考え、導入したのですが、病気の診断効果は大きく、特に肺の病変に関しては普通のレントゲンでは見つからない肺癌を早期に見つけることが可能で、毎年のように小さな癌を見つけおり、所期の目的を達成しています。また 4 年前から神経内科専門医の息子健太郎に土曜日の診察をやってもらい、今までより高い専門性の診断ができるようになりました。
三つ目は病診連携がスムーズになりました。開業当初は大学病院への入院依頼はかなり大変でしたが、今はどこの大学とも緊密な連絡が取れるようになりました。患者の皆様のご希望の病院に、紹介することができます。
すずきクリニックからご紹介する大学病院は帝京大学、東京医科歯科大学、日本医科大学が多くなっていますが、その他患者さんのご要望に沿って大学病院に限らず多くの病院やご高名な医師にもご紹介が可能です。
振り返ってみますと本当にいろいろなことがあった25 年でした。患者の皆様のご支援により４分の１世紀の間赤羽で医業に携わることができました。今後も地域の皆様の病気の手助けになるように頑張ります。よろしくお願いします。
すずきクリニック健康倶楽部 平成30年秋季号
【25 周年を迎えて】
11月1日ですずきクリニックは開設以来２５周年を迎えます。25 年というと長いようですが、あっという間の年月でした。60 歳で初めて拝見した患者さんも今では85 歳の高齢者になったということです。1993 年 11 月 1日の開業日に初診で来院していただいた方で、今でも定期的に通院されている患者さんはお二人おいでになります。お年を召しても元気に通院していただき、うれしい限りです。
開業以来大きく変化したことは三つ挙げてみますと、その一つは保険制度の度重なる変更です。中でも２０００年に導入された介護保険制度です。二つ目はクリニック内の設備の大きな変化です。三つ目は診療所と病院との病診連携が緊密に取られるようになったことです。先ずは介護保険制度について考えてみましょう。
この２５年間で日本人の平均寿命が延び、今では女性は 87.26 歳、男性も 81.09 歳まで延びてきました。この原因としてはがん治療の進歩、脳・心臓疾患の救命の治療の進歩が考えられます。
長寿社会が早晩来ることは早くから想定されており、政府は 1960 年代から老人福祉、老人医療に対する政策を色々と制定していますが、この政策が追い付かない速さで高齢化が進んできました。そんな中で介護保険法を制定し 2000 年から施行されるようになりました。今までは医療保険だけであったものが、医療と介護の二本立てとなりました。介護保険では保険を利用できる 65 歳以上の方を一号保険者としていますが、この対象人数は2000 年の 2165 万人から 2018 年には 3492 万人で 1.6倍になり、利用者は 644 万人で 2000 年の 3 倍に増加しています。この様に介護保険制度の利用が進み、こちらも財政が苦しくなり介護保険料の負担増は皆さんも感じていることと思います。
施行後 18 年たった今でも、この制度の利用法などが十分に理解できない方も多くいることと思います。介護保険を利用するには、まずは高齢者あんしんセンター（地域包括センター）で要介護認定の申請をします。その後、調査員による面接調査を受け、かかりつけ医に医師意見書を書いてもらいます。この２つの書類をもとに介護保険認定審査会がそれぞれの方の介護度の認定をします。介護度に応じて利用できるサービスが決められます。入院中でも申請することは可能です。退院後すぐに介護保険を利用したい場合には、家族やケアマネージャーを通じて手続きを行いましょう。
二番目のすずきクリニックの変遷を見てみますと、色々な変化がありました。開業当時は自院でお薬をお出ししていましたが、4 年目からは院外処方箋をお出しして調剤薬局からお薬をもらうようにしました。このことにより数の少ない院内処方から飛躍的に沢山の種類の薬を処方することが可能になりました。そして現在の地に移転したのは2002年ですから既に16年になります。（以前はオリジン弁当のあるビルの 1，2 階で診療していました。）その 4 年後には電子カルテを導入しました。このことによりテレビモニターにカルテが直接写るため患者さんとカルテを共有することが少しは可能性がとなりました。さらに 5 年前に CT を購入しました。CT は高額な機械であり採算上はマイナスです。患者さんのプラスを考え、導入したのですが、病気の診断効果は大きく、特に肺の病変に関しては普通のレントゲンでは見つからない肺癌を早期に見つけることが可能で、毎年のように小さな癌を見つけおり、所期の目的を達成しています。また 4 年前から神経内科専門医の息子健太郎に土曜日の診察をやってもらい、今までより高い専門性の診断ができるようになりました。
三つ目は病診連携がスムーズになりました。開業当初は大学病院への入院依頼はかなり大変でしたが、今はどこの大学とも緊密な連絡が取れるようになりました。患者の皆様のご希望の病院に、紹介することができます。
すずきクリニックからご紹介する大学病院は帝京大学、東京医科歯科大学、日本医科大学が多くなっていますが、その他患者さんのご要望に沿って大学病院に限らず多くの病院やご高名な医師にもご紹介が可能です。
振り返ってみますと本当にいろいろなことがあった25 年でした。患者の皆様のご支援により４分の１世紀の間赤羽で医業に携わることができました。今後も地域の皆様の病気の手助けになるように頑張ります。よろしくお願いします。
