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2021年01月05日
すずきクリニック健康倶楽部 令和3年新年号
新年明けましておめでとうございます。
例年ならおめでたい新年ですが、今年は新型コロナが依然として終息の兆しが見えず、さみしい静かなお正月です。皆様はどんなお正月でしたか。

昨年末には政府などの自粛要請に従い多くの国民は忘年会を行わず友人と会食することもなく、自宅に籠っていた方がほとんどと思われます。

にもかかわらず、要請をしたご本人をはじめ多数の政治家が自分の言葉とは裏腹に多人数の会食、忘年会を行ったとの報道がなされました。

日本医師会をはじめ多くの医療従事者からは医療崩壊の危機が現実に近づいているとの警鐘が叫ばれています。今病院ではコロナ患者の対応で懸命に働く医療スタッフの疲弊が強くなり、コロナ以外の患者さんの受け入れベッドが不足し緊急対応ができず、心筋梗塞や脳卒中などの重症患者さんが入院できずにたらいまわしされているようです。

コロナ感染を抑えるためには人の接触移動を抑えることが一番大事なことです。日本ではアクセルとブレーキを上手に使うといって人の移動を抑えることができずにいます。経済活動が停滞して不景気になり職を失う人が増えるのは問題ですが命を失えば何もできなくなることを第一に考える必要があります。

昨年 12 月 28 日からすべての外国人の新規入国を停止したとの報道がありました。しかしながら中国、韓国など11の国と地域で実施しているビジネス関係者の往来は引き続き認められるそうです。ウイルスの変異株の流行が始まっているというのに。どうしてこのような抜け道を作り中途半端な規制にとどめるのか理解に苦しみます。飲食店の時短要請に関しても同様で、中途半端で効果はあまりないのではと考えます。

いつになったら新型コロナが収束するのか皆様イライラしていることでしょう。唯一少しだけ明るいニュースは、いくつかの国でワクチン接種が開始されたことでしょう。日本でも二月からワクチン接種ができるように準備がはじめられるようですが、多くの国民が受けられるようになるのはまだ先のことでしょう。

インフルエンザとの最大の違いは、未だ特効薬のないことでしょう。特効薬ができて初めて少し安心ができるのではないでしょうか。

さて今年はどんな年になるのでしょうか。皆で会食したり、自由に旅行したりといった日が来るのでしょうか。マスクを着けて外出するのが当たり前になりましたが、早くこのおかしな日常がなくなるのを祈るばかりです。

 

慢性腎臓病について


10 年ぐらい前より CKD という言葉が日常的に使われるようになりました。(ただし医療関係者の間で)皆様はCKD と言われてもなんだかわからないと思います。

一言でいうと CKD とは慢性腎臓病のことです。特定検診の一覧表にも数年前から GFR という項目が追加されました。皆様もご自分の検査結果表を見てみましょう。

慢性腎臓病とは
① 尿蛋白陽性などの尿検査の異常
② GFR が60未満に低下している。
①②のいずれか、または両方が三か月以上持続している
状態を CKD といいます。

初期の CKD には症状がありません。多くは尿検査の異常で気づき、次第に血圧上昇や、むくみ、夜間頻尿が出現します。腎臓の働きが悪くなると心臓や血管に負担がかかり心筋梗塞や脳卒中などを引き起こしやすくなります。

腎臓病には薬はありません。生活習慣の改善が腎臓を守る基本となります。禁煙、減塩、肥満・運動不足の解消、節酒などを守りましょう。なかには薬による副作用で腎障害が引き起こされる可能性もあります。

腎障害を早くキャッチするために健診による尿所見の異常や GFR 低下に早く気付くことが肝心です。

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