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2022年07月01日
すずきクリニック健康倶楽部 令和 4 年夏季号
この 2 年間以上にわたり、すずきクリニック健康クラブの記事が毎回新型コロナワクチンのことで大半を費やすことが多く申し訳なく思っています。最盛期よりは少しは発生人数が減少したとはいえ最近また感染人数が増加し油断がなりません。そんな中で 60 歳以上の高齢者の 4 回目接種が始まりました。

また日本初の経口薬の承認が期待されましたが、今回は見送られました。インフルエンザと同様にウイルスを退治する治療薬が発売されるとよいのですが、まだはっきりしたことは言えません。従来通りに感染には注意をお願いします。

 

健診のお知らせ


コロナの時代になり、健診の受診数が、減少傾向になっています。昨年から健診の期間が大幅に変更され、ほぼすべての検診が 6 月 1 日~来年 1 月まで実施されます。昨年度は 12 月と 1 月に健診がかたよって集中した傾向がありました。健診受診の方の人数が増えますと、どうしても一般診療の方をお待たせする時間が増えてしまいます。一年に一回の検診ですので忘れてしまうこともありますので 7 月、8 月、9 月あたりに受診されることをお勧めいたします。胃がん検診に関しましては受診券は50 歳と 60 歳の方に送られてきますが、それとは別に北区にご自分で申し込んでいただきますと2年に 1 回は無料で胃カメラ検診を受けることが可能です。

 

―帯状疱疹ワクチンについてー


このところテレビコマーシャルの影響もあり帯状疱疹のワクチンについて多数のお問い合わせがありますのでお答えいたします。
帯状疱疹についてはご存じの方も多いと思いますが、簡単に説明します。

帯状疱疹は子供のころに多くの方々が感染した水ぼうそうと同じウイルスが、体の中の脊髄の神経根に潜んでいます。このウイルスが免疫力低下など何かの具合で再び病原性を発揮するようになり神経痛を発症します。この時に特有の発疹が出現します。水ぼうそうのように水泡を作り、色は暗紫色で必ず体の片側にできます。帯状疱疹に感染した場合に重症例や部位により脳炎や失明する危険もありますが長い期間痛みが取れずに苦しむことが一番の問題です。

最近は良い治療薬としての抗ウイルス薬ができ、多くの場合は、1 週間から 10 日ぐらいで皮膚病変は落ち着き、痛みもほとんどの場合には 3 か月ぐらいで消失しますが、重症の場合には何か月も痛みが遷延することがあります。(帯状疱疹後神経痛)

帯状疱疹に対するワクチンが開発されました。現在は 2種類のワクチンが発売使用されています。一つは子供さんに使用されている水痘ワクチンが 2016年より帯状疱疹にも効果があるということで認められ当院でも接種を行っています。このワクチンは水痘のウイルスを弱毒化した生ワクチンです。接種回数は 1 回です。その予防効果は50%ぐらいで効果は5年から8年ぐらいといわれています。

そして 2020 年から帯状疱疹の専門ワクチンである「シングリックス」が開発認可されました。シングリックスはサブユニットワクチンと言われる不活化ワクチンです。2 回の接種が必要です。その効果は生ワクチンより強く 50 歳以上で97%と言われています。神経痛予防効果は、生ワクチンの 66%に対しシングリックスは 88.8%です。但し生ワクチンが 1 回接種で 8000 円に対しシングリックスは 2 回接種で 1 回22000 円と高額になります。副反応は生ワクチンでは水痘様の発疹が 1~3%に見られます。筋肉痛や発赤はどちらのワクチンにもありますが、シングリックスのほうが強いようです。以上のように違いのあるワクチンのどちらを接種するのが良いかは難しいところです。

他のワクチンと同様に 100%の効果が得られるわけではないということを理解したうえで痛み閾値の低い方、周りで帯状疱疹に罹患した人を見て自分はそうなりたくないと考える方、一度帯状疱疹にかかり二回目を避けたい方にはシングリックスをお勧めします。

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すずきクリニック
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